Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

水になった村

「水になった村」(副題:ダムに沈んだ村に生きたジジババの物語)

この本はかなり感動した。

岐阜県揖斐郡徳山村に通い詰めた著者(カメラマン)が、

そこに生きるジジババの暮らしに入り込んでいく。

やがて徳山ダムに沈む暮らしを写真と文章で記録する。


水になった村   水になった村


畑を耕し、木を切り、山の幸、川の幸を取りに歩きまわる。

山村で生きるジジババは元気だ。そして明るい!

人間の根源に触れ、生きるということをさせられる。


やがて大好きな徳山村を離れなくてはいけない時が来る。

そして一人また一人とあの世へ旅立っていく・・・。


人間の幸せってなんなのだろうか?


  映画にもなってます。


ジジババの言葉が印象に残った。


著者が村人に初めて紹介された時

「その兄さんは誰じゃったな?」

「ええ兄ちゃんやぞ」

「そうか、ええ人か」   (それで僕の紹介は終わってしまった)



「わしら結婚して五十年にもなってまった。だいたい予想しとった人生やなあ」