雑誌「SAPIO サピオ」新年・合併特大号の特集は
読者521人と識者52人のアンケートで決定した。
「日本史上最強の戦争指揮官は誰だ?」
うーん私好みの企画じゃないか!
流石に上位陣は・・・
東郷平八郎(気概)、織田信長(独創性)、楠木正成(人心収攬力)、
豊臣秀吉・徳川家康(攻略力)、源義経(機動力)、児玉源太郎(先見性)
といここまではお馴染みの方々。
このあとがシブい・・・
第七位 柴五郎 (忍耐) :陸軍大将
義和団の乱の時に居留民保護のため8カ国の軍を率い、北京公使館に立てこもり、
2か月に亘って籠城戦を戦い抜いた。映画「北京の55日」では、伊丹十三が演じた。
第八位 立見尚文 (胆力):陸軍大将
司馬遼太郎の小説「花神」「翔ぶが如く」「坂の上の雲」に頻繁に
登場する”立見尚文”が選ばれるなんて、かなりのツウな人選だ!
立見尚文の経歴はまさに幕末〜明治の激動、司馬遼太郎が好むわけだ!
出身は幕末の京都所司代桑名藩。その後幕府陸軍に出向しフランス式用兵術を学ぶ。
戊辰戦争では、桑名藩兵を率いて北関東〜長岡〜会津〜庄内と転戦し、
たびたび官軍を敗走させた。特に長州藩兵の山県有朋には何度も煮え湯を飲ませた。
明治維新後は謹慎生活をおくっていたが、その指揮能力を請われ明治陸軍に迎えられた。
西南戦争、日清戦争と従軍し、幕府出身者としては珍しく陸軍大将に昇進した。
薩長の将軍たちも戊辰戦争の苦い経験から、立見の前では頭が上がらなかったらしい。
欧米の専門家の間で「日露戦争は黒溝台の戦いで決まった」といわれる黒溝台の戦いでは、
第8師団を率いて救援に向い兵力の半数を失いながらも、陣地を回復し勝利に導いた。
(このあたりは坂の上の雲に詳しい。黒溝台の守備隊は秋山好古の部隊だった)
幕末〜明治は話が尽きないな・・・。