Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

映画館のある風景

この本はキネマ旬報社から今年の3月に発行された。

昭和30年代のキネマ旬報に連載されていたグラビア企画

「新・盛り場風土記」のうち関東近郊の街の回を一冊にまとめ復刻した。

当時、街の繁華街=盛り場にあった映画館の風景を写真と文章で紹介している。



映画館のある風景 昭和30年代盛り場風土記・関東篇

映画館のある風景 昭和30年代盛り場風土記・関東篇


銀座、丸の内、上野、浅草、江東楽天地、新宿、渋谷、池袋、の繁華街はもとより、

神田・お茶の水、中野、吉祥寺、立川、八王子、自由が丘、武蔵小山、目黒、蒲田・・・。

神奈川、埼玉、千葉、北関東・・・までかなり網羅している。



私が生まれ育った八王子も掲載されている。

記憶が確かではないが、昭和50年ぐらいまでは、八王子にも映画館が7館ほどあったと思う。

東宝東映大映、日活、松竹、ニュー八王子、あんぐら劇場。

(今は、ニュー八王子とシネコン多数)


  東映八王子


幼少の時、親に連れられ「ゴジラ」「ガメラ」や「東映漫画まつり」を見たのは

これらの映画館だった。子ども心にも決してキレイではない映画館だった。

中学に入ると友人と映画を見に新宿まで出るようになったしまい、

地元の映画館への足は遠のいた。


そしていつの間にか、ほとんどが消えてしまった。



 「八王子にっかつ」



そんな中、1986年3月24日 「八王子にっかつ」で事件が起こった。


(以下、朝日新聞朝刊より)


大雪の首都圏、映画館や高圧鉄塔も倒壊 停電による断水も


春分の日も過ぎた連休最終日の23日、日曜の首都圏は春の大雪に見舞われ、

各地で家屋や送電線の鉄塔が倒壊、雪道の転倒事故などによる死傷者が続出した。

同日午後3時17分ごろ、東京都八王子市元横山町2丁目の映画館「八王子にっかつ」

(根本悌二代表)で、上映中、大雪の重みで亜鉛めっき鉄板の屋根が崩れ落ちた。

場内にいた観客18人のうち、逃げ遅れた同市内の会社員(28)が屋根の下敷きになって

両足に1週間のけがをした。

大雪のためガラ空きで、異常な音がし始めてから崩れ落ちるまで5分間近くあり、

大半の客は外へ逃げて無事だった。事故当時の積雪は約20センチ。





大雪の日にポルノ映画を見に行って、屋根が潰れて両足に怪我して

救急車で運ばれる・・・。

それも逃げずに最後まで見続けたから・・・。


なんて恥ずかしい会社員(28)なのだろうか!



当時、足を怪我した友人を見ると

「お前だったのか!」とよく犯人扱いしたもんだ。