というか、完結したらしい。(私は読んでいないので)
大正に変わる中で、70歳になった元新選組三番隊長”斎藤一”が
若き剣士(近衛師団の中尉)に幕末から西南戦争に至る自らの体験を伝える。
斎藤一は、無口で偏屈でニヒルな剣豪であり、剣にも表れているように
合理的なものの考えをする人だったようだ。イメージでは
大河ドラマ「新選組!」でオダギリジョーが演じた斎藤一が印象に残る。
斎藤一の生涯は激動だった。
御家人の二男に生まれ、10代で口論相手の旗本を殺害し、
身を隠すため京都の剣術道場に身を寄せ、実力を買われて師範代となった。
その後新選組に入隊し、沖田総司よりも若い最年少の幹部となった。
戊辰戦争では鳥羽伏見から会津まで転戦、会津藩とともに降伏する。
その後、東京警視庁の警察官に応募し、西南戦争では抜刀隊に志願し、
負傷しながらも大戦果を上げ政府より表彰を受けた。
その後、東京高等師範学校、東京女子高等師範学校の撃剣部の師範を務め、
大正4年に72歳で亡くなった。
幕末から明治、大正の激動を生きた斎藤一は、若い近衛中尉に
何を伝えたのであろうか?
ちょっと気になる新刊である。