この本のオビには
「現代極道の基礎知識」
「世界一わかりやすい”わるいやつら”の基礎知識」 とある。
- 作者: 溝口敦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/09/16
- メディア: 新書
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著者はこの筋では著名な溝口敦。
本人がこの本について
「”です””ます”の文章でエッセイ風に易しく書いていますが、暴力団ものの集大成のつもりです。」
とあとがきで述べている。
第七章には「出会ったらどうしたらよいか?」と対処法まである。
興味深かったのは下記の点
日本社会における暴力団と海外における組織犯罪との最大の相違点は、公然性と非公然性にある。
日本の暴力団は社会から半ば認められていたという前史から、市街地の組事務所、代紋、
各組の機構や序列、活動が公然とされ、相当部分が把握されているが、
海外の犯罪集団(マフィアなど)は徹底した秘密組織であり、組織の全容は厚いベールに覆われている。
警察と暴力団の複雑な関係(?)もあり、暴力団(公然性)と海外の犯罪集団(非公然性)
のとぢらの犯罪検挙率が高いかは、一目瞭然だ。
不景気と暴力団対策法(暴対法)で暴力団は存続を賭けた過渡期にきているようだ。
その先は非公然化(マフィア化)しかないが・・・。
我々市民にとっては、それがベストの結末なのだろうか?
日本のヤクザ・暴力団研究の古典「病理集団の構造」(誠信書房)
も引用されていました。