Makotsu Garage

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ミッドウェー海戦 第​一部  知略と驕慢

歴史上IF(イフ)の代名詞とされるミッドウェー海戦

戦記もの、ビジネスものでの出版は多々あるが、選書では初めてではないか?

どんな切り口で海戦を語るのだろうか。

全399頁は、選書では大作だ。


ミッドウェー海戦〈第1部〉知略と驕慢 (新潮選書)

ミッドウェー海戦〈第1部〉知略と驕慢 (新潮選書)


様々なイフから勝因、敗因を掘り下げられるが、

一言で言うと 本書の副題 「知略と驕慢」 につきてしまう。


暗号解読部隊を充実させ、地道な暗号解読の結果、敵の意図を冷静に分析し、

次の手を合理的に打ってくるアメリカ軍。

真珠湾攻撃から半年間、連戦連勝で油断と隙が蔓延してきた日本軍。

まさに「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」



本書は、読めども読めども

アメリカ軍暗号傍受部隊、指揮官の経歴、日本海軍の人事異動、

聯合艦隊指揮官、航空士官の人物像が細かく描かれており、

なかなかクライマックスの運命の一日に進まない。

妙に変だなー と思いつつ読み進める。


   利根4号機(零式水上偵察機)


そして戦史に詳しい方にはお馴染。

故障で30分発進が遅れた偵察機「利根4号機」

アメリカ機動部隊を発見した所まで読み進み、次頁をめくると

・・・奥付け ???


これは続きがあるんか!

あわててタイトルを見返すと 「第一部」 と書いてあった。

第二部も買わなきゃならん・・・

なんだか、少し損した気分だ。