読了!
出版業界を志す者にとって、月刊「創」および「マスコミ就職読本」は
就職活動に際して必ずお世話になってきた・・・。
しかし「マスコミ就職読本」は創出版のドル箱・稼ぎ頭ではあるが、
本業はあくまでメディアジャーナリズムたる月刊「創」。
本書は、「創」編集長 篠田博之が、その創刊30年の戦歴(?)を綴り、
雑誌ジャーナリズムの現状について語る
- 作者: 篠田博之
- 出版社/メーカー: 創出版
- 発売日: 2012/06/28
- メディア: 単行本
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・皇室タブーと右翼の攻撃(昭和天皇Xデーマニュアル)
・イトマン事件と家宅捜索
・三田佳子さん二男の薬物事件
・麻原元教祖三女の入学拒否事件
・和歌山カレー事件・林眞須美死刑囚
・武富士盗聴事件と裁判闘争
・映画「ザ・コーヴ」上映中止騒動
・田代まさしさんの薬物事件 ・・・・・等々
- 作者: 月刊「創」編集部
- 出版社/メーカー: 創出版
- 発売日: 2011/10
- メディア: 単行本
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最終章では「雑誌ジャーナリズムの苦境」について語る。
2008年頃から大手出版社の総合誌が次々と休刊になっている。
「ダカーポ」(マガジンハウス)。「論座」(朝日新聞社)、「KING」(講談社)、
「月刊プレイボーイ」(集英社)、「月刊現代」(講談社)、「諸君」(文藝春秋)。
インディペンデント誌でも、「話の特集」、「噂の真相」、「広告批評」もすでに休刊。
出版不況で大手出版社でも赤字雑誌を維持できる体力は無くなっている。
現在、青色吐息で頑張っているは、
「週刊金曜日」、「WILL」、「サイゾー」、「DAYS JAPAN」、「紙の爆弾」ぐらいだろうか。
いま出版社は全国に4000社以上。そのほとんどが中小零細の出版社だ。
一人経営の出版社、手弁当での出版社などざらにある。
出版における多様性というのは、そういう中小出版社が圧倒的に多いという構造によって
支えられている気がする。どんなに苦労しても自分の手で本を作りたいという志の原点が、
出版会の広い視野を支えているのだと思う。
メディアに関わる人間が、本来保持すべき原点を忘れてしまったら、驕りや腐敗が生じるのは
避けられない。戦後一貫して巨大化の道を辿ってきたマスメディアは、どこかでその原点を
見失ってしまったような気がするのだ。
この点は、電子書籍の時代になっても見失ってはならないのだ!