Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

地図で読む昭和の日本  船橋ヘルスセンター

古地図と現代の地図を比較する、それも定点観測で。

こうゆうブラタモリ的なことが好きだ。 新刊を購入する。


地図で読む昭和の日本: 定点観測でたどる街の風景

地図で読む昭和の日本: 定点観測でたどる街の風景


本書では、全国の大都市から中小都市の10,000分の1の地形図を

 1.明治・大正・昭和初期、
 2.昭和30年〜40年代、
 3.平成10年代       の時代別に定点観測していく。これはなかなか面白い。

特に東京は、関東大震災、戦災、高度成長時代(東京オリンピック時代)、平成時代と

街並みが劇的に変貌しており、まだまだ変貌の途中である。


その中で注目したのは「船橋ヘルスセンター」(1955〜1977)


   



千葉県船橋市の干潟でガス採掘をおこなっていたところ、温泉が湧き出た。

その温泉を利用して1955年に開業したのが「船橋ヘルスセンター」。

キャッチフレーズは「12万坪の海辺に1万坪の白亜の温泉デパート」。

今で言う健康ランドのようだが、その施設はめちゃめちゃ巨大だったようだ。

主な施設は、巨大温泉(ローマ風呂)・岩風呂・牛乳風呂・子供風呂・家族風呂、 舞台付きの宴会場、

人工ビーチ(ゴールデン・ビーチ)、海水プール、劇場、ゴルフ場、ボウリング場、美術館

遊園地、水上スキー、卓球場、商店街、宿泊施設、ローラースケート場、アイススケート

サーキット場船橋サーキット)、人工芝スキー場、野球場、テニスコート、遊覧船(海賊船)、

遊覧飛行機用の飛行場、大滝すべり、ドッグレース場、遊技場(ゲームセンター)


・・・ なんでもありだ。

ローマ風呂、ローラースケート場というのが時代を感じる。

その昔は会社の日帰り旅行で賑わったそうだ。


私は行ったことはないのだが、TVCMのインパクトが強くて憶えていた。

昭和40年代を関東地方で過ごした子供は、このコマーシャルソングの

メロディーが頭のどこかにすりこまれていると思う。



ちなみに跡地は、現在「ららぽーとTOKYO-BAY」になっている。