古地図と現代の地図を比較する、それも定点観測で。
こうゆうブラタモリ的なことが好きだ。 新刊を購入する。
- 作者: 今尾恵介
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2012/09/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本書では、全国の大都市から中小都市の10,000分の1の地形図を
1.明治・大正・昭和初期、
2.昭和30年〜40年代、
3.平成10年代 の時代別に定点観測していく。これはなかなか面白い。
特に東京は、関東大震災、戦災、高度成長時代(東京オリンピック時代)、平成時代と
街並みが劇的に変貌しており、まだまだ変貌の途中である。
その中で注目したのは「船橋ヘルスセンター」(1955〜1977)
千葉県船橋市の干潟でガス採掘をおこなっていたところ、温泉が湧き出た。
その温泉を利用して1955年に開業したのが「船橋ヘルスセンター」。
キャッチフレーズは「12万坪の海辺に1万坪の白亜の温泉デパート」。
今で言う健康ランドのようだが、その施設はめちゃめちゃ巨大だったようだ。
主な施設は、巨大温泉(ローマ風呂)・岩風呂・牛乳風呂・子供風呂・家族風呂、 舞台付きの宴会場、
人工ビーチ(ゴールデン・ビーチ)、海水プール、劇場、ゴルフ場、ボウリング場、美術館
遊園地、水上スキー、卓球場、商店街、宿泊施設、ローラースケート場、アイススケート場
サーキット場(船橋サーキット)、人工芝スキー場、野球場、テニスコート、遊覧船(海賊船)、
遊覧飛行機用の飛行場、大滝すべり、ドッグレース場、遊技場(ゲームセンター)
・・・ なんでもありだ。
ローマ風呂、ローラースケート場というのが時代を感じる。
その昔は会社の日帰り旅行で賑わったそうだ。
私は行ったことはないのだが、TVCMのインパクトが強くて憶えていた。
昭和40年代を関東地方で過ごした子供は、このコマーシャルソングの
メロディーが頭のどこかにすりこまれていると思う。
ちなみに跡地は、現在「ららぽーとTOKYO-BAY」になっている。