41歳で急逝。病名は肺カルチノイド・・・
流通ジャーナリスト金子哲雄さんの訃報には驚いた。
そして彼がこのような
自分自身の死の記録を著していたことにも
大いに驚く。
- 作者: 金子哲雄
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/11/22
- メディア: 単行本
- 購入: 10人 クリック: 52回
- この商品を含むブログ (35件) を見る
苦しい下積みを経て、流通ジャーナリストとして活躍が
軌道に乗ってきた矢先の病(やまい)発覚。
「胸に9センチの腫瘍、病名は肺カルチノイド、治療不可能」
絶望の中で、彼は「命の始末」と向き合い始める。
仕事の関係者への感謝、残される人々への気配りを
500日にのエンディングダイアリーにまとめ、
自分の葬儀の一切をセルフプロデュースしたのだった。
それは見事だった。
本著の巻末には、通夜・告別式の会場礼状として
金子さん自ら生前に書かれた”お礼”が掲載されている。
このたびは、お忙しい中、私、金子哲雄の葬儀にご列席賜り、
ありがとうございますた。今回41歳で、人生における早期リタイヤ制度を
利用させて頂いたことに対し、感謝申し上げると同時に、現在お仕事等にて
お世話になっている関係者のみなさまに、ご迷惑をおかけしましたこと、
心よりお詫び申し上げます。申し訳ございません。
(中略)
最後になりますが、本日、ご列席くださいました、みなさまの健康と
ご多幸を心よりお祈りしております、41年間、お世話になり、ありがとうございました。
急ぎ、書面にて御礼まで
見事である。 合掌