Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

ぼくの死に方 金子哲雄

41歳で急逝。病名は肺カルチノイド・・・

流通ジャーナリスト金子哲雄さんの訃報には驚いた。

そして彼がこのような

自分自身の死の記録を著していたことにも

大いに驚く。 



僕の死に方 エンディングダイアリー500日

僕の死に方 エンディングダイアリー500日


苦しい下積みを経て、流通ジャーナリストとして活躍が

軌道に乗ってきた矢先の病(やまい)発覚。

「胸に9センチの腫瘍、病名は肺カルチノイド、治療不可能」


絶望の中で、彼は「命の始末」と向き合い始める。

仕事の関係者への感謝、残される人々への気配りを

500日にのエンディングダイアリーにまとめ、

自分の葬儀の一切をセルフプロデュースしたのだった。

それは見事だった。


本著の巻末には、通夜・告別式の会場礼状として

金子さん自ら生前に書かれた”お礼”が掲載されている。

このたびは、お忙しい中、私、金子哲雄の葬儀にご列席賜り、

ありがとうございますた。今回41歳で、人生における早期リタイヤ制度を

利用させて頂いたことに対し、感謝申し上げると同時に、現在お仕事等にて

お世話になっている関係者のみなさまに、ご迷惑をおかけしましたこと、

心よりお詫び申し上げます。申し訳ございません。

(中略)

最後になりますが、本日、ご列席くださいました、みなさまの健康と

ご多幸を心よりお祈りしております、41年間、お世話になり、ありがとうございました。

急ぎ、書面にて御礼まで

   平成24年10月1日 流通ジャーナリスト 金子哲雄


見事である。 合掌