大河ドラマ「八重の桜」いいね〜!
会津藩主”松平容保”役の綾野剛、”山本覚馬”役の西島秀俊の凛とした演技が光る。
藩祖が残した会津家訓十五箇条に従い、会津藩を悲劇に導くことを承知しながらも、
京都守護職を拝命する壮絶な覚悟が、松平容保以下の会津藩士から滲み出でいる。
本日の第九回放送は、八月十八日の政変。
この後、池田屋事件、禁門の変、薩長同盟、孝明天皇崩御、大政奉還、鳥羽伏見〜戊辰戦争へと
時代の歯車は、悲劇の坂を下りだしていく・・・。
- 作者: 星亮一
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2001/12/01
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八月十八日の政変は、歴史の教科書では一行だけの表記だが、
詳細を知れば知るほど、権謀術数に満ちた軍事クーデターということが分かる。
会津藩と薩摩藩を中心とした公武合体派は、中川宮朝彦親王を擁して
朝廷における尊攘派(長州藩と若手過激派公卿)を一掃するクーデター計画を画策した。
当日の出来事を24(トゥエンティーフォー)ばりに追ってみると
・午前一時:中川宮が参内。京都守護職の会津藩と京都所司代の淀藩の藩兵が御所に
入り、すべての門を封鎖する。ついで公武合体派の前関白の近衛忠煕、
右大臣の二条斉敬、内大臣の徳大寺公純が召命で参内。薩摩藩兵が
御所の堺町御門(長州藩兵の持ち場)の守備につく。
・午前四時:御所9つの門の警備完了を告げる号砲が鳴り、在京諸藩が召命され、
朝議で下記の内容が次々と決められた。
・過激派公卿20余名の参内・他行・面会の禁止
・長州藩の堺町御門警備罷免と退京
・天皇の大和行幸延期
・ :事態に気づいた長州藩と尊攘派公卿は関白の鷹司輔煕邸に集結。
・午前十時:鷹司関白が参内。朝議をひっくり返そうとするが、結果は変わらなかった
・ :終日、御所の門前で長州藩兵と薩摩、会津、諸藩の藩兵がにらみ合いを続ける。
・翌十九日:長州藩は三条実美ら公家7人とともに、長州へと下った(七卿落ち)。
まさに軍事クーデターだ。
八月十八日政変での会津側の中心人物、会津藩公用方「秋月悌次郎」(北村有起哉)も
大河ドラマ「八重の桜」ではしっかり描かれている点が素晴らしい!
落花は枝に還らずとも〈上〉―会津藩士・秋月悌次郎 (中公文庫)
- 作者: 中村彰彦
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