Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

名馬「オグリキャップ」(27人の証言)

日曜の午後、釣りからの帰り道に東北道を走りながら

爆笑問題の日曜サンデー」を聞いていた。

27人の証言の特集が名馬「オグリキャップ」だった。

久々にラジオを聞きながら震えるほど感動した。


27人の証言とは、有吉佐和子著『悪女について』になぞらえて著名人や場所を取り上げ、

それにまつわる証言を集めて、今まで語られなかったエピソードを紹介するもの。


爆笑問題の日曜サンデー 27人の証言

爆笑問題の日曜サンデー 27人の証言


オグリキャップの名前は競馬をやらない人でも憶えているだろう。

昭和から平成に変わる頃の第二次競馬ブームを巻き起こした名馬だ。

地方競馬笠松競馬場でデビュー。8連勝、重賞5勝を含む12戦10勝を記録した後、

1988年1月に中央競馬へ移籍し、重賞12勝(うちGI4勝)を記録した。

その凄さは文字で著すのがもどかしい・・・。



「27人の証言」になぜ震えるほど感動した言うと

TBSの競馬実況担当、宮澤隆アナウンサーが再現した

1990年有馬記念の実況中継の再現にだった。


1989年一杯での引退説が囁かれていたオグリキャップは1990年も走り続けた。

前半こそ好成績だったが、後半の天皇賞(秋)6着、ジャパンC11着と惨敗を喫し、

オグリ限界説、引退すべきとの声が多くあがった。

そして引退試合の1990年12月23日の有馬記念を迎える。 鞍上は武豊

ファン投票では1位だが、単勝馬券のオッズでは4番人気だった。


そう、オグリキャップは直線で先頭に立って優勝した。

限界説が有力に唱えられていた中での優勝は「奇跡の復活」「感動のラストラン」と呼ばれ、

レース後のウイニングランでは、中山競馬場16万の大観衆から「オグリコール」が起こった。

誰もが泣いた・・・ 実況のアナウンサーも。




オグリキャップの人気をライターの市丸博司はこう分析している。

「地方出身の三流血統馬が中央のエリートたちをナデ斬りにし、トラブルや過酷な

 ローテーションの中で名勝負を数々演じ、二度の挫折を克服」したことにあるとし、

競馬ファンにもたらした感動は、恐らく同時代を過ごした者にしか理解できないものだろう」と。