Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

"取次で働く理由”って何だっけ・・・

東京国際ブックフェア最終日。

NPO法人 本の学校 出版産業シンポジウム 2013 in 東京 〜転換点で考える本をつたえる仕事のこれから〜

の第一分科会「若手社員が語る”取次で働く理由”」を聞きに行く。




コーディネーターは文化通信の星野編集長。

パネリストは日販経営戦略部の沼田さん、太洋社経営戦略室の松井さん、トーハンの水井さん

水井さんは11月まで同じ職場で仕事をしていた。

パネリスト達の取次入社年次は2000年、2004年、2007年。

当然、出版バブルや出版高度成長の経験はない。

それだけに現状の取次・書店・将来についての危機意識は半端ではない。


「90年代後半までの出版バブルが身体に染み着き、それ以降のマーケット縮小で自信を喪失し、

 場当たり的な施策の乱発で混乱を極めているアンシャンレジューム世代」(小生も含め)

にとっては耳が痛かった。 

しかし、自分自身の危機意識をMAXに高揚させられた90分で非常に良かった。



若くして取次会社の経営戦略スタッフである彼らの軸足は、

しっかりと”書店”に置かれていた。

出版社(メーカー)でもネットでもコンテンツでもタブレットでも電子書籍でもなく

書店なのだ。

これには少々意外な感じもしたが、彼らの取次で働く理由の原点が”書店”なのだ。

くしくもダヴィンチ最新号の特集は”わたしの街の本屋さん”。

広義の意味での”書店”ってなんだ?

帰りの電車でダヴィンチを読みながら思いを巡らした。



20数年前、取次会社に就職する時の志望動機ってなんだったかな・・・?

当時、留年し芝居で食べてゆく才能もないし、就職しなきゃと決意し、

本が好きだから、出版社には入れればいいな。本屋さんは土日休めそうにないし。

なんだか取次会社というのもあるぞ、受けてみるか・・・内定もらった。


今、思い返せば「勢いで入ってしまった」んだった(笑)

それから20数年。我ながらよく続いているよな・・・

その大きな理由が”本屋さんが好き”なのは間違いない。