「岸辺のアルバム」の衝撃

朝日新聞の夕刊で「テレビ60年をたどって」という連載が始まった。

その第一回目は1977年にTBS系で放送された連続ドラマ

「岸辺のアルバム」（原作・脚本；山田太一）

テレビドラマ史に残る名作と言われている。

岸辺のアルバム (光文社文庫)

1974年に東京都狛江市で起こった水害を題材に、平凡な家庭の崩壊を描いた作品である。

夫は仕事に追われ家庭を顧みず、淡々と家事をこなしてきた妻は浮気をし、子どもたちは家を出て行く・・・

崩壊寸前の家庭を水害が襲い、家（家屋）を失う。

それまでの「最後はハッピーエンド」というホームドラマの殻を打ち破り、

革命的な作品であり、日本のテレビドラマ界に与えた衝撃は大きかった。

このドラマは長い間、ＤＶＤ化できなかった。

ドラマ中の喫茶店などの場面で流れる音楽の権利処理が困難であった為だ。

それが昨年末にやっと解決されＤＶＤが発売された。

岸辺のアルバム DVD-BOX

私はこのドラマを見たことがない・・・

しかし、ジャニス・イアンの「ウィル・ユー・ダンス」で有名なオープニングは見たことがある。

平穏に見える川が、ある日突然濁流に変わり、平凡な家庭を飲み込んでいくという、作品のテーマを象徴している。

是非機会があれば見たいと思う。（YouTubeで一部が見れる）