Makotsu Garage

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ポール・ケネディ「第二次世界大戦 影の主役」

「大国の興亡」(懐かしい書名)の著者ポール・ケネディの新刊。

第二次世界大戦における連合国の大戦略(グランドストラテジー)を実行してきた

現場に焦点を合わせ、その活躍と技術革新、戦略思想の変遷を描いた非常に興味深い一冊。


値段が値段だけに、四度立ち読みし、五度目に購入を決めた。



本書で語られる5つの章は、それぞれが連合国の大戦略(グランドストラテジー)を達成すべく、

1943年1月から1944年6月に実践の積み重ねによって完成された現場力。


・第一章:いかに輸送船団が大西洋を無事渡れるようにしたか
      (対Uボート戦=大西洋の戦い)

・第二章:いかに制空権を勝ち取ったか

      (英本土大決戦からドイツ本土空襲。P51ムスタング

・第三章:いかに電撃戦を食い止めたか

      (ソ連の対戦車砲と地雷、航空戦力。バグラチオン作戦)

・第四章:いかに敵が堅守する海岸を奪取したか

      (水陸両用作戦。ノルマンディー上陸作戦) 

・第五章:いかに”距離の暴威”を打ち負かしたか

      (対日戦争「オレンジ計画」。海軍建設大隊、潜水艦部隊)



各章は地図も掲載され見やすいく、各々の戦術と

大戦略(グランドストラテジー)の関連性が非常に分かりやすい。

一気に読了しそうだ。


決定版 大国の興亡―1500年から2000年までの経済の変遷と軍事闘争〈上巻〉

決定版 大国の興亡―1500年から2000年までの経済の変遷と軍事闘争〈上巻〉