Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

戦争に隠された「震度7」 1944東南海地震・1945三河地震

前々から気になっていたこの本。

8/31の朝日新聞書評欄で荻上チキさんが評し、9/1のTBSラジオ

荻上チキ・Session-22」で紹介したからか、どこのネット書店も品切れ!

こうなると無性に読みたくなるのが人の性(サガ)。

帰宅途中の大型書店で見つけて、読み始めた。



太平洋戦争末期、震度7相当の地震が続けて中部地方を襲った。

 ・1944年12月7日 東南海地震(トラフで発生する海溝型地震

 ・1945年1月13日 三河地震阪神・淡路大震災と同じ直下型地震


これらの地震は人的被害もさることながら、道路や橋、鉄道、堤防といった

インフラや軍事施設にも甚大な被害を及ぼした。

特に中京工業地帯に集中していた軍用機を生産する軍需工場に

壊滅的な被害を与え、日本の敗戦を早めた一因ともされる。


この二つの地震では、さらなる問題が被災地を襲った。

時報道管制だ。被害の状況や戦力低下が敵国および国民に

知れることを恐れ、政府も報道機関も検閲を徹底し、

被害の状況は抹殺された。


本書は制約の中で連日報道をおこなった地元紙、

被災者へのインタビューを中心に災害状況を再現、検証する。

浮かび上がる被害の状況は、東日本大震災と同じだ・・・

報道規制のいと恐ろしきかな