年金、相続、コンビニ、鉄道の特集が繰り返される。
きっと部数の取れる特集なのだろうが、
雑誌の読者層の高齢化を痛感する事象である。
新幹線建設時に日本は世界銀行から資金の融資を受けた。
長年、この点は疑問だった。必要性があったのか?
このくだりについて本誌に記事があった。
新幹線の計画時、規格の採用を巡り、従来の国鉄と同じ狭軌にするか、
国際標準軌とするかで国論が二分された。仮に建設予算が国会で承認されても、
内閣が変われば政策変更で予算が凍結される可能がある・・・
そこで鉄道省出身で当時の大蔵大臣 佐藤栄作(後の首相)は、国鉄幹部と相談し
国内の政争で新幹線計画が頓挫しないように、世界銀行から建設資金の融資を受けることで
政府に国際標準軌による新幹線完成の対外的な義務を負わせるプランを思いついた。
実際に融資された金額は、建設予定工費の1割強にすぎなかったが、
日本政府が東海道新幹線建設の国際的義務を負ったという事実は、
金額に換算できないほどの大きな意味をもった。
開業までのゴタゴタと現在の隆盛を知れば知るほど
”先人たちの先見の明”を強く感じる。
翻って現在、JR東海が自己負担での建設に踏み切った
リニアについても”先見の明”となることを信じている。