日本映画専門チャンネルで放送していたので
つい最後まで観てしまった。何回観ても唸る・・・。
この作品は小生の好きな黒澤映画のベスト3に入る。
(あと二つは「生きる」「悪い奴ほどよく眠る」)
天国と地獄の原作は、エド・マクベインの小説『キングの身代金』。
前半は完璧な室内劇、後半はうって変わってスリリングに展開。
警察の科学捜査と知能犯かつ愉快犯との攻防という傑作サスペンス。
黒澤映画の中でもこれぞ最高傑作と呼ぶに相応しい見事な出来栄えである。
この映画を観ていつも考えるのは、
「スクリーンの中の場所はどこなんだ?」ということ。
・横浜の街を見下ろす権藤(三船敏郎)邸。
(横浜西口の高島屋の看板が見える)
・身代金の受け渡しがおこなわれる鉄橋(酒匂川)。
・桃色の煙が立ち上る煙突と犯人の住む長屋。
・多国籍の人々が群れる伊勢崎町の怪しい店。黄金町の麻薬の巣窟。
・人質を隠していた腰越の別荘。
ネット時代は便利だ。天国と地獄のロケ地を紹介してくれるサイトがあった。
「天国と地獄」英語のタイトルは High and Low 。
何度見ても傑作だ。