12月14日に放送された「ナンシー関のいた17年」は
なかなか秀逸なドラマだった。
稀代のコラムニストの短くも激しい人生を、
いとうせいこう、デーブ・スペクターなど関係者のインタビューを交えながら、
個性的なキャストに描いてくれた。
「私は『顔面至上主義』を謳(うた)う。見えるものしか見ない。
しかし目を皿のようにして見る。そし見破る。」
これがナンシー関の矜持であった。
そのテレビ批評は没後12年を全く古びることがない。
いや、むしろ今も新たな読者を獲得している
ドラマは1980年代中盤からはじまる。
「ホットドッグプレス」編集部だったいとうせいこうにナンシー関と命名され
消しゴム版画イラストレーターとして「ホットドッグプレス」でデビューした。
外国人風名前のペンネームが流行していたこともあり、この名前になった。
「なんかさ、そういうほうが、ぽいじゃん」とのこと。
当時はカルチャー雑誌、サブカルチャー雑誌の全盛時だった。
特にサブカルチャー雑誌は勢いとパワーがあった。
思えば小生もこの雑誌たちに憧れて出版業界を志した。
(出版社には入れなかったんだけど・・・)
なので、このドラマには自分の若い頃とシンクロする親近感があった。
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番組の最後は、やはり想像通りだった。
「ナンシー関のいた17年」をナンシー関が観て批評する。
「・・・ けっ」 っと。