今年最初の読了作品は壮絶なノンフィクション。
震災直後の福島第一原発で起こった事象と
それに対応すべく文字通り命を賭し獅子奮迅の活躍を見せた
よくぞここもで書いてくれた。
当時、我々は福島第一原発で何が起こっているのかも分からず、
東電は何をもたもた対応してるのか! とヤキモキしていたのだった。
やっと何がおきていたのかが分かった。
- 作者: 門田隆将
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2012/11/24
- メディア: 単行本
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本書には「死に場所」「決死隊」という言葉が頻繁に登場する。
福島第一原発は日本の国を滅ぼしかねない戦場だった。
現場の人たちは、事の重大さと責任感から踏みとどまり対応を行った。
彼らは後に”フクシマ50”とマスコミから讃えられた。
もちろん現場はそんなキレイごとばかりな状況ではない・・・
緊急対策室で陣頭指揮を執る吉田所長の姿は、
何故か読んでいて、ミッドウェー海戦で最後の一隻となった空母飛龍の
艦橋で指揮を執る猛将”山口多聞”を彷彿した。
キレイごとばかりではないことは重々承知している。
ただチェルノブイリの10倍以上という大惨事を防いだのも
人間の死力を振り絞った闘いによるものだというのも事実だ。
戦いは今も続き、そして未来も続いて行く。
これを忘れてはいけない。