Makotsu Garage

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田中角栄 100の言葉

別冊宝島といい、本書といい

宝島社はなぜ今、田中角栄なのだろうか?

没後20年、田中角栄には今なお人を惹きつける

名言と伝説があるのは事実だ。


尋常小学校卒から叩き上げで総理大臣にまで上り詰め、

明晰な知識とやるといったら徹底してやり抜く実行力から

「コンピュータ付きブルドーザー」と呼ばれた

その言葉は明快であり、読む人を元気にさせる。

高度経済成長時のパワーのお裾分けにあずかろう・・・


田中角栄 100の言葉 ~日本人に贈る人生と仕事の心得

田中角栄 100の言葉 ~日本人に贈る人生と仕事の心得


角栄は巧みな官僚操縦術を見せ、党人政治家で

ありながら官僚政治家の特長も併せ持った。

1962年大蔵大臣に就任した際に

大蔵官僚を前に語った伝説の就任演説。

「私が田中角栄だ。尋常小学校高等科卒業である。

諸君は日本中の秀才代表であり、財政金融の専門家ぞろいだ。

私は素人だが、トゲの多い門松をたくさんくぐってきて、

いささか仕事のコツを知っている。・・・・・・

一緒に仕事をするには互いによく知り合うことが大切だ。

われと思わん者は誰でも遠慮なく大臣室にきてほしい。

何でも言ってくれ。上司の許可を得る必要はない。・・・・・・

できることはやる。できないことはやらない。

しかし、すべての責任はこの田中角栄が背負う。以上。」


角栄は若い議員に、批判を恐れ

何もしないことこそ”悪”であると説いた

仕事をするということは、文句を言われるということだ。

ほめられるために一番よいのは仕事をしないこと。

しかし、それでは政治家はつとまらない。

批判をおそれずやれ

田中角栄という生き方 (別冊宝島 2183)

田中角栄という生き方 (別冊宝島 2183)


本書の掲載されている最後の言葉

つまり100番目の言葉が、

本書の刊行目的のひとなのだと考える。

戦争を知ってる世代が、

社会の中核にある間はいいが、

戦争を知らない世代ばかりになると

日本は怖いことになる。