若手落語家(二ツ目)を主人公にした青春群像映画だ。
落語家の師弟関係(師匠と弟子)の関係は大変不思議な関係だ。
師匠は弟子に落語の稽古をつけない。もっぱら落語を教えるのは
一門の兄弟子であり他の一門の師匠だ。
しかし、他人まかせで師匠がほとんど手をかけない弟子の芸が、
結構師匠の芸に似ていたりするから不思議だ。
「道灌」の冒頭のみ。ところが三三の高座でのたたずまい、
まくら、言い立ては小三治を彷彿させる。
- 作者: 浜美雪
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/05/21
- メディア: 文庫
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春風亭小朝は言う。
「つまりそれは、師匠の芸よりも主義(イズム)や、物の見方を
継承しているからなんです」
本書では人気落語家の師弟関係を紹介する。その師弟の名を聞けば、
落語マニアが飛びつくこと間違いない。なかには突然変異としか
思えない弟子もいるから・・・(笑)
その師弟関係は十人十色、実に面白い。
習い事の師弟関係でも、親子関係でも、上司部下の関係でもない
落語家の師弟関係は「の・ようなもの」
という言葉が一番しっくりするようだ。