Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

いつも心に立川談志

本書の冒頭にこう記してある。

「いい笑顔ですね。毒舌を一瞬にして相殺して余りある笑顔は

 昔から売りでしたが、それにしてもいい笑顔です。しかも柔和です。」


立川流の直弟子が家元(立川談志)を描いた著作は

必ず名作になる。もちろん書き手(直弟子)の能力も高いのだが、

なんせ題材が稀代の天才落語家・立川談志であり

その生き様自体がレジェンドなのだから。


いつも心に立川談志

いつも心に立川談志


本書は写真家「橘蓮二」さんの写真に

立川談四朗

あの世の家元(立川談志)に手紙形式で語りかける。

特に家元の死後におこった様々なことは

話しかけるように丁寧に報告する。

 ・家元死後にはじまった「真打トライアル」

 ・立川談幸立川流離脱と芸協加入

 ・練馬の書斎のこと


最後はこう締めている。

実は頭に浮かんだことの半分も話していません。

そうです。あれもダメこれもダメと、差し障りが

あり過ぎるのです。それは墓前でこっそり話したいと思います。

また、家元に関する名著が生まれた。