新潮文庫の新刊。
これも戦後70年関連書に属するか。
昭和63年9月19日。前年より体調を悪くされ
手術を受け療養していらした昭和天皇は
大量吐血された。
その日から昭和64年1月7日に崩御されるまでの
111日間、テレビ(マスコミ)は何を見聞きし
何を伝えてきたのか・・・
- 作者: 日本テレビ報道局天皇取材班
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/07/29
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (1件) を見る
これは日本テレビ報道局の111日間の密着ドキュメントである。
すでに平成になって26年。昭和最期の日については
多くの書物が出ているので本書で新たな発見はなかった。
当時、病状報道を巡っては公人としての天皇と、
報道機関が未経験の報道を実施していった
過程が大変生々しく綴られている。
我々世代が初めて体験した歴史の節目は、
テレビによって体験させられたと言っても過言ではない。
世の自粛ムード、歌舞音曲の制限、三種の神器の継承
まさに歴史の一頁を体験したのだった。