Makotsu Garage

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球聖 タイ・カップ 「メジャーリーグ史上、最も偉大かつ最も嫌われた選手」

イチローが日米通算4192安打を記録し、

タイ・カップの記録を抜き歴代2位となった。

(日米通算がアメリカで認められるかは別だが・・・)

こうなると歴代1位のピート・ローズ

通算4256安打超えに期待がかかる。


ところで「球聖 タイカップ」って どんな選手?

知れば知るほど、とても一言では語れない選手だ・・・



タイ・カップは1905年から1928年まで

デトロイト・タイガースで活躍した外野手。

(最後の2年はフィラデルフィア・アスレチックス)

「走・攻・守」揃ったパーフェクトプレーヤ―で

生涯通算打率3割6分7厘、首位打者12回は現在でもMLB記録。

通算安打数4191、盗塁王6回、盗塁892、9年連続首位打者

ランニングホームラン46本(アメリカンリーグ記録)

ホームスチール 55回(世界記録)

1909年は打撃全タイトル制覇、打撃6冠(史上唯一)


独特のタイ・カップ式バットを使い

グリップの間を一握り空ける独特のフォームから安打を量産した。




一方で、粗暴な態度と歯に衣着せぬ口の悪さは有名であり、

「最高の技術と最低の人格」

メジャーリーグ史上、最も偉大かつ最も嫌われた選手」とも評された。

先を研いだスパイクによる殺人スライディングや

八百長疑惑、観客との乱闘などの話題には事欠かなかった。

特にベーブルースとは両極端の選手として

ヒール(悪役)的に取り上げられた。

プレイスタイル、顔つき、体型、言動などベーブ・ルース

対極を成す人物として挙げられることが多い。

特にルースは毎日のように好物のビールとステーキを平らげ

豪遊していたのに対し、カッブは徹底した体調管理を行い

お金の使い方に関してもケチであったなど、生活の面でも正反対であったという。

ルースが「神様」と敬われているのとは対照的に、カッブは映画や書籍などの

様々なメディアで「ヒール(悪役)」として描かれている。


1939年。MLB野球殿堂入りが制開設されると同時に、過去の有名選手を差し置いて、

最多得票数で選ばれたのは、タイ・カッブだった。

その時の記念写真撮影にカッブは遅刻して写っていない(笑)。

イチローが越えた偉大なる伝説のプレ―ヤ―は、

明暗ともに”ただもの”ではなかったようだ・・・