Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

橘家圓蔵(月の家円鏡)さん 「ヨイショ」

日中、NHK出版から発売されるDVD

立川談志全集 よみがえる若き日の名人芸」の件で

立川談志の話をしていた矢先に、橘家圓蔵さんの

訃報だったので、正直驚いた。

小生の世代には「月の家円鏡」さんという方が

いまだに馴染みがある。「ヨイショ」


「なごやか寄席」シリーズ 八代目 橘家圓蔵 鰻の幇間/堀の内

「なごやか寄席」シリーズ 八代目 橘家圓蔵 鰻の幇間/堀の内


小生が幼少の頃、月の家円鏡さんは

テレビやラジオ、CMなどので人気を博していた。

持ち前の頭の回転の速さからなぞかけを得意とし、

その速さから「早いが取り柄の出前と圓鏡」

「早いと言えば、圓鏡か新幹線か」と自称していた。


小生は聞いたことがないのだが、

談志・円鏡 歌謡合戦(1969年〜1973年、ニッポン放送

という伝説のラジオ番組があった。

立川談志月の家円鏡

もの凄いスピード、テンポで掛け合い、疾走する。

そのぶっ飛び方、キレ味、ナンセンス

イリュージョンな不条理な笑いの世界・・・

往年のお笑い通はこぞってこの番組を絶賛する。



私の演芸通の友人は常々こう語る。

「落語家はもっと外に出ていかないとだめだ。

 昔は、立川談志古今亭志ん朝月の家円鏡さんたちが

 自らどんどんテレビのバラエティー番組に出て顔を売っていた。

 今、テレビで顔が売れているのは立川志の輔さんぐらい。

 ”ためしてガッテン”の司会も志の輔さんの後に落語家枠が

 確保できる保証は全くない。 ”笑点”と寄席と落語会だけでは

 ファン層は先細り、忘れられちゃうよ。」


立川談志とともにテレビ画面を通じて

お茶の間に打って出た落語家”橘家圓蔵”。

その功績は非常に大きい。

「ヨイショっと」

合掌。