親友のKINTAが新潟から上京してきた。
目的は紀伊國屋ホールで上演されている「熱海殺人事件」を観るため。
急遽、大学時代の芝居仲間KENと三人で集まることにした。
小生としては、とっておきの”おでん屋”(有名店)を予約しようと
KINATAに打診すると・・・。
「焼き肉か、イタリアンがいいな〜」とな
ぎゃふん(笑)。
あわてて錦糸町の焼き肉「寿恵比呂(すえひろ)」を予約する。
やはりKINTAだ・・・
焼き肉で旧交を温める・・・
もちろん話題は「つかこうへい」。
我々は1982年に大学に入学して芝居を始めたので、
劇団つかこうへい事務所の最後の公演に間に合った。
今思えば、大変幸せなことだ。
1982年の公演後「劇団つかこうへい事務所」は解散し、
つかさんは執筆業に専念するようになった。
全身に刻まれた、あの「つか芝居」の衝撃はなんだったのか・・・?
我々は30年以上、そのクエッションの答えを求めている。
しかし明確な答えはいまだに出ていない。
1989年に再開した「つかさんの芝居」が
それ以前とは全く別物になってしまったことも
我々の混迷を深めさせている大きな要因だ。
KINTAはその後、芝居の道に進み、
主催する劇団Cカンパニーで芝居をしていた。
いわば、自ら本流の”つかこうへい事務所”に飛び込んで行った。
我々は何度も何度も、あの「つか芝居」の衝撃の答えを出し、
せめてもう一度追体験したいと、繰り返し同じ話をしてきた。
2012年に早稲田大隈講堂で行われた
「座談会・つかこうへいの70年代」(風間杜夫、平田満、根岸季枝)
や長谷川康夫さんが上梓した
「つかこうへい正伝 1968-1982」(新潮社)
によって答えが少しずつ見えてきたようだ。
オリジナルメンバーでの熱海殺人事件。
KINTAが仕事の休みをとって、新潟から出てくるだけのも無理はない。
観ないと人生に禍根を残す・・・
と言っても過言ではない。しかし、いかんせんチケットがない・・・