Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

熱海殺人事件 千秋楽

昔の芝居仲居と「熱海殺人事件」の千秋楽を観た。
1983年に劇団つかこうへい事務所の解散公演「蒲田行進曲」を
紀伊國屋ホールで観て、呼吸ができないほどの興奮を味わい、
それを糧に一緒に芝居をしてきたメンバーだ。
32年経って風間さん、平田さんの「熱海殺人事件」の
千秋楽を一緒に観れるのも運命だろうか・・・



千秋楽という気持ちの高ぶりもあるが
芝居自体も昨年暮れに紀伊國屋ホールで観た時よりも
各段に良かった。やはり熱海は「つかこうへい」を代表する
いい芝居だ。本当によくできている。


特に今回はキメ台詞が染み入った。

チャイコフスキーはお好きですか?」

「チンチロリンには自信があります。」

「もう少し人を買い被ったらいかがですか?」

「自分の火はマルマンでありますから・・・」

「熊田君!こころが火を変えるんだよ!」

「うん、いい火加減だ!」



終盤の「大山金太郎」と「ハナ子」のシーンは
何回観ても素晴らしい。BGMのマイペース「東京」と
湯浅ジョウイチさんの生演奏ギターがシーンを盛り上げる。
今回も涙してしまった。

やはり、つかさんの芝居は”音”なのだ。



今回の「熱海殺人事件」は、
風間さんと平田さんというオリジナルキャストであり
観ないと一生後悔するだろうと思っていた。
千秋楽を観に新潟まで遠征して本当に良かった。
そして昔の芝居仲間と”つか芝居”を再度共有できた。
幸せな新潟遠征だった。


無性に熱海殺人事件の戯曲が読みたくなる。
現在上演されている熱海は、「定本熱海殺人事件」が
べースとなっているので、書棚より「定本熱海殺人事件」を
抜き出すが・・・  あれ? ケースしかないぞ?
そうだ誰かに貸したまま返ってきてないんだ。
あれ? 誰に貸したんだっけ
Sだったかな?


しまったこの本はアマゾンで15,000円もするのか…
俺の本はいったいどこいったんだ?


定本熱海殺人事件 (1981年)