Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

1989年のテレビっ子 (戸部田誠)

この本はストライクゾーンど真ん中。

1989年は、70年代後半に一度は停滞したものの、
80年のマンザイブームによって生まれ変わった
テレビバラエティが”青春時代”を迎えた年だった。



1989年のテレビ界での主な出来事は
 ・「オレたちひょうきん族」放送終了
 ・「ザ・ベストテン」放送終了
 ・ダウンタウンウッチャンナンチャンが 
   ”笑っていいとも”のレギュラーに抜擢
 ・「夢で逢えたら」全国放送に昇格
 ・「ねるとん紅鯨団」が「今夜は最高を」終了に追い込む
 ・「とんねるずのみなさんのおかげです」熱狂的人気
 ・「ビートたけしお笑いウルトラクイズ」第一回放送
 ・「イカ天(平成名物TV 三宅裕司いかすバンド天国)」放送開始
 ・「ダウンタウンのガキのつかいやあらへんで」放送開始
 ・深夜ドラマ「やっぱり猫が好き」に三谷幸喜参加。


つまり、現在まで続く、平成バラエティの中心人物が出揃い、
その基礎が完成したのが1989年(平成元年)だったのだ。


本書の冒頭は、2014年3月31日”笑っていいとも”グランドフィナーレ
から始まる。
タモリ、さんま、たけし、鶴瓶ダウンタウンウッチャンナンチャン
とんねるずナインティナインSMAP爆笑問題までが勢揃いする
ステージはあたかも”平成バラエティ”の最終回、葬式のようでもあった・・・と


本書は1989年を中心にして、
様々な資料、証言を読み解き、
平成バラエティのルーツを遡る。

それは70年代後半からの
青春群像劇を紐解くことでもある。
まさに小生の世代にシンクロする。
つまりストライクゾーンど真ん中なのだ。