出版社を作ろう！ - Makotsu Garage

「本の雑誌」４月号の特集は

「出版社を作ろう！」

昨今の出版物はなんだか面白くないから
いっそ出版社を作ってしまおう！
という特集。

いっちょ小生も作るか！・・・
という気持ちで読んでみる。

取次に30年近く勤めているので

出版社の栄枯盛衰は間近で見てきた。

2000年代以降は、いい話が少なく、厳しい話や
業務上の辛い対応ばかりが記憶に残る。
「出版社をつくろう！」というコトバには職業柄、
慎重にならざるを得ない。

出版社は、ある意味、立ち上げ易い事業かもしれない。
但し、立ち上げた後、資金繰りを回し出版活動を継続
していくのは、大変難しい。
特に現在は本、雑誌という媒体自体の訴求力自体が
低下しておりなおさらだ。
荒海に船を漕ぎだす不退転の覚悟があるだろうか・・・？

一方、「出版はロマン」である。
メディアであり、自己表現でもあり、芸術でもある。
そう思い続けているからこそ、30年間出版界の端くれで
やってこれたのも事実。

「出版社を作ろう！」
なんと魅力的なコトバだろう。
やはりこのコトバには弱いな〜

「論語と算盤」（渋沢栄一著）。
振り出しはここなのかな・・・