久米宏の書籍紹介は絶品だ。
本の内容を一部朗読する・・・
その部分が琴線に触れる。それだけで、
すべてをイメージでき無性に読みたくなる。
今週は「赤ヘル偉人伝」
〜広島カープ黄金戦士かく語りき
〜カープ男子に捧ぐ1万字インタビュー集
すぐに書店に向かい購入した。
- 作者: グレート巨砲
- 出版社/メーカー: 白夜書房
- 発売日: 2016/05/25
- メディア: 単行本（ソフトカバー）
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久米宏は川崎出身で太洋ホエールズの
ファンだった。TBS入社後に同期のアナウンサー
林美雄（2002年逝去）からの熱烈な勧誘により
広島ファンになった。
久米宏はラジオ番組の中でカープ黄金戦士の
インタビューを抜粋朗読した。
なかでも鬼軍曹”大下剛史”の
インタビューには感銘を受けた。
以下、大下剛史インタビューより
ワシは原爆を落とされた時に（生後）10カ月。
体験しとるのよ、原爆を。原爆手帳ももろとるし。
親の背中に背負われて身内を探しての。
そういう体験しとるのは野球界に少ないし、
ワシはそれをそれを声を大にして伝えるのが
義務じゃと思うとるから。
原爆で草木も生えていないところにカープ
という球団ができた。お金がない中から
みんながお金を出してできたチームやからな。
それを知っとるからワシは他の人とは違うのよ。
中略
草木も生えんところに野球チームを作って
もらって何を言いよんならいうのが、
ワシの心の中には染み込んでずーっとある。
ワシの身内もそうやし、周りのみんなも
歯をくいしばって広島という街は復興してきた。
その中のひとつがカープなんよ。
今はそういう感覚が薄れてきよる。
カープ女子って騒ぎよるけど果たしてそれだけで
いいのか。ワシも小さい頃からカープが好きで
育った人間だから、ファンが増えることは
ありがたいと思っている。昔話だけじゃ世の中から
取り残されるいうのもわかってる。ただ、ワシの心の中にはカープという球団が
できるまでの苦労、本当の広島のことを
知ってほしいという気持ちが絶えずあるのよ。
その他、本書に収録されている黄金戦士は、
大野、山崎、水沼、外木場、小早川、
川口、江夏、山本（浩）。
最後に久米宏はこう締めくくった
「12勝一敗というのを林美雄くんに伝えたくてね」
