Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

日本サッカーに捧げた両足

久米宏の本の紹介は、本当に見事だ。

聞いた瞬間に、その本を手に取りたくなる。

今週は、2017年1月15日に亡くなられた

木之本興三さんの著書だった。




木之本さんは、古河電工サッカー部に在籍、

引退後日本サッカーリーグ事務局長を務め

Jリーグ創世のほとんどを担った。

木之本興三と森健児がいなければ

Jリーグ創設はなかった」と言われる。


木之本さんは「ワールドカップで勝つような

国になる為には、どうしても国内サッカーの

プロリーグ化が必要だ」と日本で最初に

言いだした。

そして苦節10年以上でプロ化を成し遂げた。


その間、病魔との激しい闘いが続いた。

26歳で余命5年を宣告され、左右両方のの腎臓を

摘出し人工透析となる。53歳でバージャー病を

発病し両足を切断する。


1993年のJリーグ開幕時を振り返り

「夢見てるみたいだった」と語った。




久米宏は紹介の最後に

あとがきの最後の文章を朗読した。


「日本にプロサッカーを誕生させてください。

ワールドカップ常連国としてください。

とサッカーの神様に何度も祈った。

腎臓と両足を捧げたことでサッカーの神様が

首を縦に振ってくれたとするならば

これから何十年、何百年と日本サッカーを

暖かく見守っていて欲しい。この願いを

叶えてくれるのなら、こんなちっぽけな命

今すぐに差し出しても構わない。」


読みたくなるね〜。