映画の公開が近くなると、出演者が各局の番組に
出演して番宣を行う。この日は、立川志の輔さんが
オープニングは、映画の主役(?)である猫を抱いて登場。
しかし猫が言うことを聞かず苦戦・・・(笑)
番組は最近の定番三題が中心。
・志の輔らくご
・映画「ねことじいちゃん」2/22公開
この日は師匠談志のエピ―ソードも盛り沢山で、非常に面白かった。
志の輔師匠は、どんな時でも決して裏切らない。
一方、朝日新聞夕刊(2/14)にも
志の輔さんのインタビュー記事が載っており、
自分自身の役目は「落語の可能性追求」と語る。
余計なものを全部省いて座布団一枚という
究極の空間にしたのが落語。
コアなお客さんがものすごく楽しめるように
なったが、その過程で削ぎ落していった観客を
一度、戻してみたい。
「落語は深い」「日本人のバイブルだ」という人はいるが、
そのもっと上にある「楽しい」というところを。
(朝日新聞 2/14夕刊)
2/25には春風亭小朝以来23年ぶりとなる日本武道館での落語会を
「落語は楽しい」というところを。
「削ぎ落していった観客を取り戻したい」
志の輔さんの志(こころざし)は高い。
そして言うだけではなく、その具現化に向け
新たな試(こころ)みに挑み続ける。
まるで中村仲蔵のように・・・
武道館落語も「志の輔のこころみ」の一つ。
ただの落語家、ガッテンおじさんではないのだ・・・
落語「中村仲蔵」クライマックスでの
四代目市川團十郎の台詞・・・・・
「だったら変えればいいんだ。
誰も何もしやしない、ただ言うだけだ」
(仮名手本忠臣蔵五段目 斧定九郎の役作りについて、
多くの異論が出ていながら何も変わらないことに対して)
何の世界に於いても口で言うだけなら容易い。
本物の表現者は行動で示す。
志の輔さんは裏切らない・・・