最近注目される「シティポップ」の源流を遡れば
必ずこのアルバムに辿り着くと言われる・・
大滝詠一「ロング・バケイション」。
発売からちょうど40年 。様々雑誌で特集が組まれる。
もちろん大人買い。
やはりpenの内容は、群を抜いてクオリティが高い。
まずは「脚本家」の役割を担った松本隆のインタビュー。
「ロンバケは大滝が、クルマを運転して”たまプラーザ”の松本宅を
訪問した時に始まった」「少年と青年の間みたいな18歳くらいをイメージ
して(詩を)書いた。それを30歳の大滝に歌わせた」
そしてロンバケと言えば永井博のジャケット画。
松本隆の次に永井博のインタビューが続く。
もともと大滝さんと永井博の共著「ア ロング バケイション」が
先に出版(1979)されていて、その本の表紙イラストと同じタイトルを
使って1981年にアルバムが完成した。大滝さんと松本隆さんが会った時に、
この本を見せて「こんなテイストにしたい」と語った。また、アルバム
制作準備のための合宿にもこの本を持って行ったそうだ。
そういう意味では永井博はロンバケの原作者か・・(大滝さんは監督)
関係者のインタビューは貴重な歴史の証言でもあり、永久保存版だ。
その他にも
「テレビが伝えた、ナイアガラサウンドの魅力」
「大滝ミュージックの源流となった、12の原体験」
「6人の証言者が明かす、知られざるエピソード」
「永遠の夏は、一枚の絵から始まった」(曽我部恵一)
などpenならではの秀逸な記事が並び、嬉しい限り。
まさにタイトル通り「大滝詠一に恋して」!
読んでいたら「(大滝から)スプートニクスがやりたいんだと」
という記述があった。なるほど腑に落ちるな。