約2週間で全22話を観つくした。
久々にテレビドラマにのめり込んだ。
非常にカロリーの高い素晴らしいドラマだった。
本当に感動した。
見終わった直後は興奮していたが、時間が経過したので
冷静にドラマの感想を整理してみる。
骨太で劇的、そして儚い恋模様が描かれていた。大沢たかお、
内野聖陽と龍馬はシンクロしていたように見えた。
そのメインストーリーに幕末の登場人物が効果的に絡んでくる。
この辺が幕末好きの私の心を擽る。勝海舟、佐久間象山、松本良順、
新門辰五郎、トーマス・クラバー、西郷隆盛・・・登場人物が渋い。
このドラマの何に一番感銘を受けたのだろうか?・・・と思い返すと
「世のため 人のため 国のため 道のため」という緒形洪庵の
言葉に代表される、医療関係者の真摯でひた向きな医道への想い。
だったのではないかと想う。
そこには、漢方医、蘭方医、西洋医学、南方仁の現代医学の垣根はなかった。
上野彰義隊の負傷者救助の場面はそれを象徴するいいシーンだった。
一番涙したのは緒形洪庵(武田鉄矢)、多紀元琰(相島一之)の言葉であり、
医療結社 仁友堂の面々も最高だった。
ドラマを見ながら、コロナ禍の現在、2009年と2011年のこのドラマを見るという
何か運命的なものを感じることも多々あった。
そして、前にブログでも書いたが、古写真、セット、CGを
駆使して幕末の「江戸の街並み」をリアルに再現している点も
私が惹きこまれた大きな要素だった。
一つ苦言を呈すれば、やはりタイムスリップという物語のチープさが
見えてしまった点だ。それは第一シリーズの第一話と完結編の最終話
だけで感じてしまったことなのだけれど・・・。
現代からタイムスリップする場面(初回)では、SF的な要素が色濃く出で
チープになりがちだが、すぐに幕末の物語の高品質なリアリティがチープさを
書き消して物語にのめり込むことができた。そのまま龍馬暗殺(最終話)まで
突っ走って見ていたのだが、やはり最終話では、現代にタイムスリップし、
伏線をすべて回収して物語は終わる。
うーん。あの最後のタイムスリップは必要だったのだろうか?
ナレーションのみでの伏線回収で良かったんじゃないか・・
あのまま江戸で終わってもよかったんじゃないかな。
まあ、いろいろい言ってますが、久々に感動して
のめり込んだ名ドラマだった。薦めてくれたKさんに感謝!
原作のコミックでは、野風と瓜二つの仁の恋人「友永未来」が
登場しないらしい(テレビドラマだけのオリジナル人物)。
コミックをKindleで読んでみよう。