Makotsu Garage

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民放AMラジオ局のFM転換

ずいぶん前に決まり、既定路線だった

「民放AMラジオ局のFM転換」が報道発表された。

今朝、TBSラジオ森本毅郎スタンバイ」を聞いていたら

このニュースを内閣不信任案やコロナ感染状況、東京五輪

割り込ませ、かなりの時間を取って説明していた

 

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え~、このニュースは、お聞きの皆様にも大いに関係あることですので

少し時間を取って説明します。

 

随分とあらたまった説明だった。そして冒頭に

これは、皆さんにお聞き頂いているAMラジオ」が、音楽中心の「FMラジオ」に

変ってしまうということではありませんので、ご安心ください。

 

そこからの説明かよ! 少し目からウロコだった・・ 

AMラジオリスナーの中心は高齢者。 基本からの説明が必要なのだ。 

現在、AMラジオ局はAM波FM波(ワイドFM)radiko(ネットアプリ)

の3つの方法で同じ番組をお届けしています。そのうちのAM波を

令和10年秋以降に停波しFM波とradikoにするというのが今回の話です。

 

 森本さんと解説者が非常に丁寧にその理由を説明する。

その理由は、複数波を持つため二重設備の負担が重くなっているからです。

 AM放送は大規模な放送設備が必要です。運用コストが大きく、現在の設備も

更新の時期が迫っており多大な新規投資も必要です。また新たな送信所建設

の為の土地確保も非常に難しくなってきています。

 

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FM局転換には、克服しなければならない課題もある。 

 

一つ目は受信機(ラジオ)の問題。

AMラジオ局は使用するFM波(ワイドFM)は、ワイドFM対応のラジオ受信機で

ないと聞くことができない。平成31年ワイドFM対応受信機の普及率は53%。

ラジオ受信機の買換えが円滑に進まないと、多くのユーザーを失うリスクがある。

(特にメインリスナーである高齢者)

 

二つ目は受信困難地域の問題

FM波は音質が良く、屋内でも受信しやすい反面、到達範囲が狭く、遠隔地、山間部

では受信しにくく中継局の設置が必要となる。サービスとコストの見合いだが、

どこまでカバーするのか?(北海道や秋田では、令和10年以降もAM、FMを併用)

 

 

私はラジオが大好きだ。特にAMラジオ局の匂いが・・・

方向性は間違えていない。リスナーに寄り添ったソフトランディングを望む。

 

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TBSラジオの戸田送信所。高さ100mの巨大な鉄塔。

AM局は広大な放送設備が必要。(FM局はスカイツリーから放送)
 

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