出版業界で今話題の「ローソン狭山南入曽店」に行ってみた。
ここはローソンが日本出版販売(日販)と連携して展開する
新ブランド「LOWSONマチの本屋さん」の第一号店なのだ。
業界人が注目するポイントはただ一つ。
「”街の本屋さん”が激減する中で、CVSが主導する CVS+本屋の
ビジネスモデルが成立するのか? いや、成立して欲しい!」
しかし、それが簡単な話でないことも皆痛いほど分かっている。
店の外観は普通のローソンとあまり変わらない。
ロードサイドの看板に「本」、店のサインに「マチの本屋さん」とあるだけ。
正直、本を扱っているということがあまり目立っていない。
店内は、普通のコンビニが2倍弱になり、その40%が本屋さんという
感じか・・・(わかりにくい説明)。ジャンルは雑誌、コミック、文庫が
メインで一部が書籍。MD的には目新しさはない。ただ雑誌、コミックの
ボリュームはまずまずのもの。一方で書籍は棚一列でビジネス書、児童書、
暮らし(実用書)、一般書(文芸ほか)が棚一本ずつと小規模。
商品ライン的には、文字通り”街の本屋さん”に近い。ビックリするような
飛び道具はなく、わりと実直な感じの店舗だ。
”街の本屋さん”と比較してみる。
かって”街の本屋さん”の収益三本柱は、商品回転率の高い①雑誌、②コミック、
そして、まとまった売上を見込める③外商(配達、図書館納品、学校教科書)
だった。しかし①雑誌の売上は半減、②コミック売上の半分以上は電子書籍に
移管し、三本柱のうち二本が消滅してしまった。こうして”街の本屋さん”は
廃業していった。
一方のコンビニでの出版物販売も厳しい。
もともと粗利が低く単価の安い出版物は、売上が減少すれば容赦なく売場が
減らされる。雑誌、コミックのラックがどんどん減って、アマゾンやitunes
ギフト券のラック等に置き換わっているのは見慣れた光景だ。
もはやコンビニにとって出版物はオワコンとなってしまったか・・・?
コンビニ首位で日販額が断トツ1位のセブンイレブンは、雑誌の予約以外の
出版物販売に積極的な姿勢は見られない。
そんな情勢の中、ロ―ソンが自ら書店とのコラボを展開する。
業界2位のローソンだからできる攻めの業態なのだろうか・・・。
cf. ローソンストア100、ナチュラルローソンなど
日中15:00頃に見たの印象だと、これで持つのだろうか?
という心配な気持ちになった。しかし、レジに来る若い主婦や親子連れの
の多くが、実用書、パズル雑誌、コミックを抱えている。
・・・おや? もしかすると? これはわからないかも・・
是非、検証してもらいたいものだ。