町田での志の輔独演会は20年続いている。
東京近郊のせいかチケットは毎年即完売だ。
今年は当初、客席の半分使用でチケットを販売し即完売となったが、
緊急事態宣言があけた為、急遽、残り半分のチケットが発売された。
友人からその情報を聞いた私は、すぐに主催者「夢空間」に電話し
念願のチケットがゲットできた。
町田市民ホール(キャパ862名)。「ザ・昭和」な趣のホールだ。
席は前から五列目のど真ん中。メチャメチャいい席だ。
900人弱の笑い声、拍手・・久々の賑わい。
やはりこの感覚はいい!
志の輔師匠もマクラからノッているように見える。
演目は「一席増やして三席にしました」とのこと。
・開口一番:大安売り(志の麿)
・親の顔(志の輔)
仲入り
一席目は、久々に聴く「親の顔」で大爆笑。会場が温まった。
二席目。ちょっと風変わりな入り方だった・・・
どこまでがマクラなんだ・・・? と考えているうちに
「この物語は・・もしや森鴎外の」とピンときた。
落語と言うより講談に近い語りだった。
こうゆうスタイルの演目は初めてだ。
少々面食らったが、たっぷりと聞かせてもらった。
仲入り後は、お馴染みの「八五郎出世」。
志の輔師匠を満喫できたいい独演会だった。
最後の挨拶で志の輔師匠は
「高瀬舟はオチがあるわけではないので、どう落語にするか?
いろいろ考えました。一か所だけ原作と変えています。
是非、安価な文庫本で 出ていますので読んでみてください」
無性に読み返したくなった。
忘れもしない「高瀬舟」は高校の夏休み読書感想文の課題だった。
当時、それなりに読み込んで感想文を書いた。
安楽死は犯罪なのか?そんなことを現代国語の時間に議論した記憶も
薄っすらとある。読んだのが昔なので原作との違いは分からなかった。
ブックオフに寄って買っていくか・・・
帰り道のクルマを運転しながら考えていた。
そうだ電子書籍で読めばいいのか!
AmazonのKIndle版だと0円・・・これじゃ本(紙)は売れんわ・・
町田市民ホールのネオン看板が昭和レトロチックでいかしている。
字体が昭和だ。それにネオンサイン・・いまどきあまり見ない。
この昭和レトロなホールも来週11月1日から2年間の改修工事に入るらしい。
ネオンサイン~ 昭和は遠くなりにけり。