親友の娘さんの定期演奏会にお邪魔する。
娘さんは大学一年生。コロナ禍での学生生活、部活動は本当に
大変なのだろうと同情する。なんとか定期演奏会が開けて
何よりだ。ただ開催もネットでの事前予約、規制入場、検温、
入場チェック、緊急連絡先回収と本当に大変だ。
開場は「所沢市民文化センター ミューズ」。
前に落語会で来た時はマーキーホール(中ホール)だったが、今日は
一番大きなアークホール(大ホール)。
オーストリアの名門リーガー社制作による、日本最大級のパイプオルガンを
備えたクラシックに最適なシンフォニーホール・
といううたい文句だけあって荘厳なホールだった。
開演。いい音だ~ 本当にいい音だ。
特にチェロやベースの低温弦楽器の音が、腹の底から染み入ってくる。
音がいいから演奏もいい。クラシック通ではないから上手い下手は
分からないが、少なくとも文句のない聞き応えだった。
演奏曲は3曲。
・序曲「海賊」作品21/エクトル・ベルリオーズ
・交響曲3番 ハ短調 作品78「オルガン付き」/カミーユ=サンサーンス
特に3曲目はゲスト演奏者のパイプオルガンが加わり、
重厚な盛り上がりを見せる。そして大団円のエンディング。
身も心も高揚する曲だった。あたかも大晦日、テレ東の
ニューイヤーコンサートで新年を迎えた瞬間のようだった。
2曲目は一年生ながらなかなか聞かせどころがあった。
親友は一生懸命に娘さんを見ようと、右に左に身を乗り出す・・・
微笑ましい光景だった。本当に嬉しいだろうな。
親友は娘さんに「音」の文字を入れた名前を付けた。両親の想いを
娘さんは見事に体現した。親友夫婦も娘さんも天晴だ。
生活の中に、人生の中に音楽があるって羨ましい。
学生たちが一生懸命に演奏する姿を見て、ますます羨ましくなる。
やっぱり音楽やりたいな~。
この日の指揮者(有名な人?)がなんだかコミカルだった。
「のだめカンタービレ」の世界に、一人「浅草東洋館」がいるようだった。
エネルギッシュで、自由奔放・・・指揮者ってなんなんだろう?
別に指揮者がいなくても演奏はできると聞いたことがある。
指揮者って、いったいなんなんだ? 興味は尽きない。
この日の指揮者は、内藤佳有さん。
東大を出て、サラリーマン生活を経てから音楽の道に入ったという異色の指揮者。