2011年に志の輔らくご「大河への道」を見た時から
一度は足を運ばねばと考えていた、香取市の「伊能忠敬記念館」に
念願かない行くことができた。
私の好きな落語ベスト3に入る。(他は「中村仲蔵」「メルシーひなまつり」)
物語の舞台は、香取市役所の「伊能忠敬大河ドラマ推進員会」の主任と部下。
町おこしのために伊能忠敬を大河ドラマの主人公にと、脚本を依頼した作家
壮大なスペクタクルが始まる。
記念館の入り口には、大きなスクリーン上で、伊能図と
ランドサット(人工衛星)から見た日本列島が重ね合わさる。
伊能図は驚くほど正確な地図で感銘を受けた。
海岸線、地形、サイズ関しては衛星写真とほぼ一致する。
※経度に関しては多少のズレがある。=正確な時計がなかった時代の為。
200年前。衛星も飛行機もなく、測量技術も未熟だった時代。
目と足だけでこれだけ正確な地図を作った男「伊能忠敬」。
人生50年と言われた時代に、50歳で家業を隠居し
そこから天文学を学び、17年かけて4000万歩を歩いた男・・・
なぜ?伊能忠敬は日本地図を作ったか?
志の輔さんはそんな気持ちから「大河への道」をこしらえた。
私も同じ気持ちを感じたかった・・・だからここに来たかった。
伊能忠敬が日本地図を作った理由は
「地球の大きさが知りたかったから」。
記念館はこじんまりした、お世辞にも派手なものではないが、
天文学を学んだ書物、ノート、測量資料、測量器具・・など
展示物がホンモノだけにテンションが上がる。
そして何と言っても「大日本沿海輿地全図」の展示。
圧巻だった。
忠敬の死を付したまま完成した地図が、幕府天文方「高橋至時」
によって11代将軍家斉に献上された。江戸城大広間に広げられた
日本図を見て家斉が呟く・・・「これが****」
大河への道のクライマックスが、頭の中を駆け巡った。
来春の「志の輔PARCO公演 大河への道」を前に
念願の「伊能忠敬記念館」訪問の目的は果たせた。
折角来たのだから、落語仲間にお土産でも・・と考えたが
そこは極めて実直な記念館。お土産コーナーすらなかった。
伊能忠敬饅頭も、伊能図てぬぐいも、伊能図絵葉書も、何も無かった。
そんな商売っ気のなさも「大河への道」のバックボーンかもしれない。
個人的には
・御用のぼり(幕府公認の測量である印)キーホルダー
・象限儀(緯度を測定する)ミニチュア
なんかがあればお土産に買うのに。
まあ、香取市(佐原)の観光のメインは水郷巡りらしいが。
2022年5月には映画「大河への道」が松竹で公開される。
原作:立川志の輔。出演:中井貴一、松山ケンイチ、北川景子ほか
なかなか豪華な作品になりそうだ。
それまでには、伊能忠敬記念館にお土産コーナーが出来ることを
希望する。関連書もきっと売れるよ!
志の輔らくご「大河への道」のエンディング
サディスティック・ミカ・バンド「黒船~嘉永六年六月四日」が早く聞きたい!