大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第一回放送。
面白かった! さすが三谷幸喜だ。
子気味いいテンポ。笑いと残酷。キャラの立つ出演者。
これから始まる非情なパワーゲームへの不気味な予:感・・・
BSプレミアム(18:00~)でぼーっと見はじめたら。ググっと引き込まれ
もやもやした感想を整理する為、地上波(20:00~)でも見てしまった。
ネットでは北条政子(小池栄子)が第一話のMVPとの声が上がっているが、
従来のコメディかつ饒舌な大泉さんから一線を画した源頼朝だった。
生死の修羅場をくり抜け流罪の身となっている頼朝は、誰も信用せず、
決して心を開かず、寡黙で本心を明かさない。
その寡黙な頼朝が八重(新垣結衣)との間の実子(千鶴丸:3歳)を
伊東祐親(浅野和之)に殺害されたことを聞かされた後に、
一人「伊藤祐親・・・絶対に許さん」と鬼気迫る台詞を吐いた。
あの一瞬の迫力、非情さこそ、今後繰り広げられる頼朝の本質
なのだろう。
知るシーンには唸った。直接的な表現ではなく
「祐親の家来が千鶴丸が来ていた着物を持って、一人河原を歩く」
という非常に暗示的な演出で、きわめて三谷幸喜的だった。
初回放送から、今後繰り広げられるであろう
情け無用のパワーゲームの残酷さを暗示させられた。
頼朝の挙兵。源平の戦い。奥州侵攻。鎌倉幕府成立・・・
とこの先の物語には事欠かないが、「鎌倉殿の13人」の
メインストーリーは源頼朝が亡くなった後から。
権謀術数を尽くしバトルロワイヤルを制して、二代目執権として
権力を握るまでがこの物語の核心。
田舎のお兄ちゃん丸出しの牧歌的な義時が、権力の中枢で
どのように変貌していくのか?
今年の大河はかなり楽しみだ。
「12人の怒れる男」 ⇒ 「12人の優しい日本人」 ⇒ 「鎌倉殿の13人」
三谷幸喜的だな~。