このところ書店閉店のニュースが目立つ。
それも「街の本屋さん」という小規模な店ではなく
チェーン店の中の一番点的な中規模店の閉店が・・・
・ブックスキディランド亀有店(アリオ亀有内)
・文教堂書店赤坂店(TBS前)
どの店も前職(取次)時代に仕事で関わらせて頂いた
取引先であり、個人的に利用していたお店ばかりだ。
・・・このクラスの店の閉店を聴くと、改めて
出版業界の厳しい現実を突きつけられる。
各店の閉店理由は公式に語られることはないが、
私も今は書店業に従事しているので、うすうす状況は分かる。
お店の「定借(定期借家契約)」更新時期を迎えた場合。
赤字の店なら継続はできないし、多少黒字でも今後10年、15年先の出版売上を
考えると、営業継続という判断はなかなかリスクがある。
逆に大家側も、粗利率が低く成長性が望めない書店より、もっと家賃の
とれそうな業態、成長性の業態を入れたいと思うのも無理はない。(追い出される)
書店の跡地が携帯ショップに、最近ではドラッグストアになる事例が
よく見られるのは、こうゆう理由だ。
コロナ特需(巣ごもり需要)と鬼滅の刃で出版物は、一時売上は盛り返したが、
大きなトレンドを変えるまでにはなっていない。
残念ながら書店閉店の声は今後も続いていくだろう・・・
いや、一気に加速するかもしれない。
一方、最近東京に新しくできた本屋といえば、下北沢ミカンに出来た
「TSUTAYA BOOKSTORE 下北沢 」ぐらいか・・・。