Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

全成の確率(鎌倉殿の13人)

頼朝が生きている時代はプロローグにすぎない

と放送開始当初に三谷幸喜は語っていた。

まさにその通りに頼朝の死後、梶原景時中村獅童)が粛清され、

今週は頼朝の実弟阿野全成新納慎也)」が処刑された。

 

阿野全成の最期は見事なシーンだった。

今までの「全成と実衣(宮澤エマ)」のコミカルで

頼りない演技・存在は、すべてこのシーンの為だったのか!

と思えるほど素晴らしい三谷幸喜の筆だった。

 

それに新納慎也、宮澤エマの名演技が加わり

まるで芝居を観ているようだった。

これが舞台だったら号泣していただろう。

(宮澤エマは台本を読んだ時点で号泣したそうだ)

 

 

この回ではもう一つの大きなヤマ場があった。

義時(小栗旬)の覚醒だ。

政子(小池栄子)から「こんなんことがいつまで続くんですか。なんとかなさい!」

と叱咤された義時が、ついに腹を決めて立ち上がる。

鎌倉殿のもとで悪い根を断ち切る」とカッと目を見開いた。

この大河ドラマのヤマ場だった。

 

主人公が覚醒するシーンは、見ていて痛快だ。

・映画「ゴッドファーザー」のアル・パチーノ

・映画「アンタッチャブル」のケビン・コスナー

・演劇「クスコ 愛の叛乱」の第三の王子イヨノ(小日向文世

いずれも強く印象に残っている。

 

プチ鹿島さんは、一年の過ぎる早さを「8月過ぎたら大晦日

と言っている。しかし「鎌倉殿の13人」は8月からが本番だ。

おそらくクライマックスであろう承久の乱での後鳥羽上皇尾上松也

と義時の対決! 楽しみだな~。

 

クスコ―愛の叛乱 (1982年)