Makotsu Garage

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エリザベス女王

エリザベス2世女王が9月8日に死去された。

一つの時代が終わった・・・と感じる。

 

ニュース報道を見ていると、改めてエリザベス女王が20世紀から

21世紀の歴史の生き証人の一人であったことを思い知った。

 

 

・「王冠を賭けた恋」で有名な叔父エドワード8世の退位により

  急遽、父(ジョージ6世)が王位を継ぐこととなり、長女の

  エリザベスも王位継承権1位の推定相続人となった。

 

・第二次大戦をチャーチル首相とともに戦争指導をおこなった

  父ジョージ6世が56歳で崩御した為、25歳で即位する。

 

・21歳の時に大英帝国全土に向けたラジオ放送で、国民への宣誓を交わした。

私は、私の全生涯を、たとえ長かろうと短ろうと、あなた方と我々の

 すべてが属するこの偉大な、威厳ある国家に捧げる決意であることを、

 あなた方の前に宣言いたします。

こんなこと21歳で言えないよね。

 

大英帝国 British Empire


エリザベス女王が即位した1952年。大英帝国インド帝国

失ったとは言え、アフリカ、東南アジア、太平洋、カリブ海

多くの領土を有す超大国だった。その後、多くの植民地が独立し、

政治的にも、経済的にも、軍事的にも英国の地位は凋落していく。

 

そして英国病という称される様々な国内問題を抱えもがき苦しむ

時代が続いた。世界的な地位の凋落、自信の喪失というものが

どれだけ閉塞感があり、出口の見えないものかは、バブル後の

日本の失われた30年を思えば想像しやすい。

そんな時代をエリザベス女王はブレることなく君臨し続けた。

内心では父ジョージ6世から引き継いだ帝国を・・・と

軸地たる思いであったろうか。

 

小さくなった英国はサッチャー時代から少しずつ復活する。

EU内での協調路線、NATOでの安全保障戦略・・・で行くかに見えたが

2021年ブレジッド、2022年ウクライナ戦争と、エリザベス女王の在位期間は

最後まで波乱万丈の時代だった。

 


イギリスでは新国王「チャールズ三世」の即位に伴い

紙幣やコインの肖像画が変更され、国家もタイトルが

  ・God Save The Queen が

  ・God Save The King      に変更される。

 

名実ともに一つの時代が終わり

新たな時代が始まる。

 

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