Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

ウクライナ戦争徹底分析(目的とエンドステート)

久々に神保町の書泉グランデに行くと、

普段見ない新刊に沢山出会うことができる。

特に鉄道、ミリタリー、芸能関連・・・

 

ウクライナ侵攻関連書も「こんな本出てたんだ」という

書籍が多くあった。元自衛隊幹部が分析する

ウクライナ侵攻を分析した本を2冊購入した。

読んでみると、新聞やネットの戦況分析とは

異なった分析結果が読み取れる。

 

 

今、ロシア軍が「戦闘が下手だ」「戦車を失った」などと言われていますが、

これはある意味、戦術レベル、戦闘レベルでの評価です。

目的(国家的目的=戦略的目的) ⇒目標 ⇒ 手段(戦術、戦闘)

エンドステート(結果を含めた状態)・・・

という視点から、現在の状況を分析する。

 

ロシアの目的は?

・ウクライ現政権の転覆と傀儡国家樹立

ウクライナNATO加盟阻止

・東部4州の実質的併合による緩衝地帯の獲得

クリミア半島と陸路により領土接続

 

各々の目的をシミュレーションした場合の状況分析によって

戦果の見え方が大きく変わってくる。

どうしても「どの街が陥落した、奪い返した」

「最新の戦車が何両やられた」「長距離ミサイルが効果的だ」

「軍艦が沈められた」・・・という目立つニュースばかりに

目が行ってしまうが、元幕僚長たちの視点は、完全に

クラウゼヴィッツの「戦争論」であった。

 

なかなかマスコミのニュースでは

お目にかかれないプロの戦況分析だった。

(テレビだと時間の関係でここまで深く説明できないんだろうな)