Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

NHKスペシャル 新・幕末史

なぜか突然NHKスペシャルで幕末もの。

グローバルな視点(列強の覇権争い)から見た

幕末の政変と戊辰戦争。タイトルが流行りの?

「シン・幕末史」。

 

ロシアの対馬占拠。幕府のフランス式陸軍、戊辰戦争における

列強の局外中立。プロイセンの旧幕軍支援。奥羽越列藩同盟

盟主とされた輪王寺宮(後の北白川宮)など、通常の幕末もの

ではほとんど扱われないネタが多く。幕末好きの私には嬉しい番組だった。

 

 

番組は面白かったのだが、残念ながらすべて私の知っている内容ばかりで

特に目新しいものはなかった。

ただ一つだけ、幕末マニアの私も初耳の内容があった。

新政府軍の軍艦「甲鉄」にイギリス人士官と兵士が乗船し、

 箱館で戦っていた」という驚きの事実。

 

 

 

この「甲鉄(もとの名をストーンウォール)」は

非常に数奇な運命を持った軍艦だ。

もともとアメリ南北戦争時代に南軍が発注したが、

南北戦争終結により幕府が購入。日本に回航されたが、

戊辰戦争に対する局外中立により幕府海軍への引き渡しが凍結。

局外中立の撤廃により新政府海軍に引き渡された。

 

「甲鉄」は鋼鉄製の装甲を纏った最新鋭の軍艦で、旧幕府海軍の軍艦

「開陽丸」に対抗できる唯一の兵器で。箱館戦争の勝敗のカギを

握るキャスティングボードだった。

 

その甲鉄にイギリス人士官、兵士が乗っており

箱館戦争を戦っていたとは驚きだ。そもそもそんな話は

一度も聞いたことも読んだこともない。

慌ててネットで検索したが、それらしき情報にはヒットしなかった。

NHKはこのシーンを再現ドラマにまでしていたが

大丈夫だろうか?ウラは取れているのか・・少し心配だ。

 

 

番組ではエンディングに

箱館が陥落した後の榎本武揚の台詞として

薩長に負けたのではないイギリスに負けた」と言わせていた。

もちろん戦闘だけではなく、権謀術数すべてを指していると思うが。

 

この番組なんだかんだ面白かった。

第二話で終わり?第三話はないのかな・・もっとやって欲しい。