タモさん18年ぶりの新刊。
日本坂道学会副会長としての書籍で、
前作「タモリのTOKYO坂道美学」の続編の位置づけ。
発行はART NEXT、販売はは日販アイピーエス。
さすがタモさんの著書だけあって、類書にくらべても
中身の充実さは秀でている。よく出来た本だ。
(ブラタモリの本は番組本なので、タモさんの著書ではない)
タモさん曰く
「この18年の間に、再開発で”いい坂”がいくつも消えていった。
これらを記しておくためにも、まずは港区から刊行した」
そうなんです。この本は港区編。
この後に、千代田区、新宿区、文京区・・・と続くのだろう。
ますます盛んなタモさんのライフワークです。
本書の冒頭に日本坂道学会会長の山野勝氏が登場する。
山野氏は講談社顧問で元「週刊ヤングマガジン」編集長、元常務取締役。
この二人の出会い、日本坂道学会結成の経緯が面白い。
銀座の居酒屋で山野氏が部下と思われる若手を相手に、坂道について
熱弁していた。若手は明らかに坂道に興味がなく、周りに助けを
求めているように映った。
それを偶然見たタモさんは、「坂道がお好きなのですか?」と
声を掛け、山野氏が「坂道研究家なので、大好きです」と話が弾み
2人で「日本坂道学会」を結成した。(会員はいまだに2人)
タモさんらしい冗談のようなエピソードだ。