落語好きの友人の話から薦められこの本を購入。
すさまじい落語家の生涯を読了した。
主人公は4代目 桂文字助。
落語立川流の惣領弟子(他の師匠からなので、プロパーでは土橋亭里う馬)
で、笑点の初代座布団運び(二代目は毒蝮三大夫)。酒癖の悪さ有名。
立川流脱退後フリーになったが生活保護を受けていた。2021年10月に
群馬県の高齢者施設で亡くなっていたことが、後に判明した。
弟弟子の立川談四楼が、文字助の動向をTwitterに投稿していた
「文字助コンフィデンシャル」をベースに本書「文字助のはなし」を上梓した。
築地の人気者、酒浸り、裁判沙汰、生活保護、公園掃除の名人・・・
すさまじい落語家だ。談志を困らせた男と言う意味が大げさでないことが
よくわかる。
公園掃除の下りは、人情味あふれたいい話なのだが、いい人で
大団円とならないのが、この文字助という噺家さんのようだ。
2017年にTBSテレビ「爆報!THE フライデー」で文字助さんの
スペシャルが放送されたそうだ。本書を読んでこの番組が無性に
観たくなった。どこかで見られないだろうか?
YouTubeを探すが、この「爆報!THE フライデー」は
見つからなかた。代わりに文字助さんの落語の音声があった。
明瞭でキレのあるいい声、話しっぷりだった。
文字助さんは相撲噺が得意だったそうだ。
(談志との約束で相撲噺しかできなくなったとも・・・)