不肖・宮嶋シリーズを読んだら、あの文体が頭を離れない。
今回は宮嶋茂樹風文体で・・・。
我が連隊に高尾山(599高地)および陣馬山(855高地)縦走攻略の大命が下った。
高尾山は、仏蘭西はミシュランなる教導本にて三ツ星評価を下された
難攻不落の要塞。我が皇軍にとって相手に不足なし。
午前9時攻撃発起点(高尾山口)に到着。
先はまだまだ長い、兵力温存の為に登山鉄道で475高地(山上駅)まで進出。
一気に599高地(高尾山頂)を攻め落とす。
山頂は老兵・女性兵ばかりで、現役兵は全く見当たらない。
昨今の登山ブームの実態と、我が皇軍の兵力不足を嘆く・・・。
ここからが、インパール作戦以来と称される、本格的な山岳縦走作戦。
山道ですれ違う兵士の数も極端に少なくなり、敗残兵の様相を呈している。
城山(670高地)、景信山(727高地)を歩兵・砲兵の共同作戦で陥落させ、
陣馬山(855高地)への突撃発起点へ辿り着く。
すでに行軍開始から4時間半。糧食も尽き、部隊はルソン島山中の山下兵団の
様相となった。
こうなったら、陣馬山(855高地)山頂の敵補給廠を攻略し、
糧食を奪い取るのみ。現地調達は建軍以来の伝統である。
855高地(陣馬山頂)
午後2時。「万歳!」のかけ声のもと白襷隊を先頭に全軍突撃!
山頂の敵の補給廠は物資豊富で、奪取した麦酒と器即席中華麺にて祝宴を催す。
山頂からの転進時、膝が笑う状況に直面し、大いに苦戦する。
行軍6時間。日頃の鍛錬不足を痛感するも、
最高の麦酒であった。