昨日書いた「ベストセラー伝説」(本橋信宏著)で一番惹かれたのが、
学研の「科学」と「学習」の章。
私は小学校低学年の時に「科学」を購入していた。確か毎月小学校に
業者さん(?)が販売に来ていたのを買っていた。
「科学」は付録が魅力だった。それ目当てだといっても過言ではない。
毎月の付録にワクワクし夢中になった。
時々「学習」にも魅力的な付録があったが、両方買うことは親から
許されていなかったの我慢するしかなかった。クラスに何人かいた
「科学」と「学習」を両方買う友人がすごく羨ましかった。
「科学」と「学習」って何だんたんだろう?
もう一度見たい!「科学」と「学習」 (Gakken Mook)
- 作者: 大人の科学マガジン編集部
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2010/04/17
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「ベストセラー伝説」によると
「学習」は、1947年創刊。2009年冬号で休刊。
「科学」は、1959年創刊。2010年3月号で休刊。
学校内直販という独特の販売手法で部数を拡大し、1979年には月間670万部、実売率90%に達した。
その後、消費者運動の活発化により学校直販が批判のやり玉にあがり、「学研のおばちゃん」に
よる家庭への直販方法に変わった。
学校直販とは不思議な制度だ。当時の児童は先生から集金袋を配布された。
親からもらった代金をいれた集金袋を持って、学校内の販売場所(渡り廊下が多かった)で
「科学」と「学習」を購入した。
この販売方法は今の常識からすれば違和感がある。一出版社が発行する雑誌の販売に学校が独占的に
協力するのは・・・公平性に欠け、利害関係も不透明だ。批判があがるのも無理はない。
「ベストセラー伝説」では、この学校直販成立の謎も解明していた。
終戦直後に創立した学研は、当初取次店との取引(配本)もできなかった。その対応策として新たな
販売ルートを構築する必要に迫られた。そんな折、軍国主義に加担したとして公職追放されていた校長たちを、「学習」の販売部長として各小学校への営業を委託することにした。
この効果は絶大で、学校内で児童に直接販売するルートが確立する。
「科学」の付録の話に戻る
とにかく毎号「科学」の付録に夢中になった。今振り返っても具体的に思い浮かばないが、
一つだけ思い出せるのは 「ありのかんさつせっと(蟻の観察セット)1969年度」
縦長の土を入れたプラスチックケースで飼うもの。蟻が巣を作り、それを断面として
観察できるといもの。蟻の巣の中を見た時は感動したな~!
ありのかんさつせっと
ケースに土を入れ、つかまえてきたアリを中央のケースから投入。アリが巣を作る様子を
観察できた。左右で違う種類のアリを入れて比較できるこのケースの形は、
ホテルニューオータニがモデルだった。