Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

ザ・シェルター (北村想)

私の住んでいるエリアで計画停電が始まった。

時間は、18:20〜21:00前まで。

駅を一歩でれば本当に真っ暗闇。


   IKEAで買ったローソク


家の中では、ローソクの明かりが頼り。柔らかな明かりと静寂が時間を支配する。


まるで昔見た芝居「ザ・シェルター」(作:北村想)のようだ。

それは停電の情景(シーン)だけでない・・・。


    ザ・シェルター


(物語)

 ある一家がモニターとして核シェルターの中で暮らすこととなった。

 しかし、家族(祖父、父、母、娘)は喧嘩ばかりでまとまらない。

 その時、制御コンピュータに異変が起こり、全員が核シェルターの中に閉じ込められてしまう。 

 
 ローソクの明かりだけの暗闇に閉じ込められた一家、

 ふと、台風の時に停電で閉じ込められた昔の思い出が頭をよぎる。

 そんな昔話が盛り上がる中で、家族は、それぞれ「家族の絆」を再確認しはじめる。

 
 突然、核シェルターの扉が開くと、外は核戦争の真っ只中・・・

 制御コンピュータは誤作動をしたのではなく、

 核戦争を感知し、家族を守るために閉じ込めたのだった。

 核ミサイルで真っ赤に燃える空を見て、

 茫然と立ちつくす4人の家族。

  カノ(娘)      「センジューロー、夕焼けだ」 

  センジューロー(祖父)「・・・カノ。赤とんぼ取りに行こうか?」


「ザ・シェルター」のエンディングで、

 核戦争で燃える真っ赤な空を、茫然と見つめる家族の姿と

 今回の地震津波の映像を見る我々は全く同じであった・・・。


 エンディングは、ニルソンの「ウイズアウト・ユー」